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元日本代表が世界卓球を語る「梅村礼の眼」④

世界卓球2017デュッセルドルフでは、全日本チャンピオンの座に2度輝き、日本代表としても活躍した梅村礼がその鋭い目で見た世界卓球を語る。ここでは、男子シングルス2回戦の話を聞いた。


ayazo.jpg<男子シングルス2回戦>
張本 7,8,12,-7,8 水谷

水谷選手は1、2ゲーム目、いまいちエンジンがかかっていないように見えました。張本選手は、自分のやるべきことを整理していて、おそらく組み合わせが決まった段階で、水谷選手と対戦するにあたり、戦術面で「こういうふうにプレーしよう」という意図が見受けられました。例えば、水谷選手は普段バック側のボールを回り込んでフォアハンドドライブを打つことが多いのですが、張本選手の打球点の速いバックハンドを警戒して回り込めないというところを利用して、バックストレートをうまく使ったりしていました。そのあたりは13歳らしからぬ戦術でした。
水谷選手は、張本選手が思い切ってきますし、受け身に回った部分もあったと思うのですが、それ以外にも、普段であればミスをしないようなブロックミスやカウンターのミスが見受けられたので距離感やボールとの相性がいまいち合っていないように見えました。3ゲーム目に回転のかかっていないドライブを使ったり、緩急を使って攻め出したあたりから、エンジンがかかり始めたたのかな見ていましたが、いつものボールの威力はなかったように感じました。また、水谷選手としてはフォア前にストップしてフリックさせたボールをブロックするというパターンが戦術の1つとしてあったと思うのですが、今日はストップがしっかり止まっていなかったというところも敗因の1つだったといえるでしょう。
張本選手は相手が誰であれ、思い切ってプレーする選手なので、明日以降、自分が持っているものを100%出せるようにしてほしいです。すごく勝ちたいという意識が強い選手だとは聞いているので、思い切って試合をやってもらいたいですね。

丹羽 -9,10,7,8,-5,-12,4 ガオ・ニン(シンガポール)
両選手とも台の近くについて、ブロックの堅い選手同士の戦いとなりました。前半は、ガオ・ニン選手がバック側に回りこんでフォアハンドドライブを打った後に、フォアサイドのオープンスペースを狙う展開が効果的でした。その後、ガオ・ニン選手がバックを使うケースが増えて、振り回されたりという部分もありましたが、丹羽選手らしいトリッキーなプレーを入れたりして相手のリズムを崩したり、調子はいつもどおりという感じです。
ただし、ゲームを取られたときは、バック側にボールが集まりすぎていた部分があったので、コースを散らしたり、もっと相手のバック側に詰めたりするともっと丹羽選手の良さがでるでしょう。
 


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今大会の模様は卓球レポート7月号(6月20日発売)に掲載

公益財団法人日本卓球協会:http://www.jtta.or.jp
世界卓球2017デュッセルドルフ/公式サイト(英語):http://www.wttc2017.com/en.html
国際卓球連盟(ITTF)世界卓球2017デュッセルドルフ(英語):
http://www.ittf.com/tournament/2705/world-table-tennis-championships/

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