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全日本卓球2018 男女ダブルス決勝 〜元王者が全日本を語る「渋谷浩の眼」〜

大会6日目を迎えた平成29年度全日本選手権大会(一般・ジュニアの部)。男女ダブルス準決勝、決勝が行われた。優勝ペアが決まった男女ダブルスについて、平成11年度全日本チャンピオンの渋谷浩が大会を振り返った。

<男子ダブルス決勝>
水谷/大島(木下グループ) 9,-12,9,4 上田/吉田(協和発酵キリン)


 決勝は水谷/大島ペアが出足から高い打球点のフォアハンドで攻めました。右右のペアに対しては、相手を交差させるために高い打球点で攻め込むことが必須です。この攻撃に対して上田/吉田は打球点が遅れて後手に回りました。第2ゲームからは協和キリンペアががらりと戦術を変えて、大島のフットワークを生かしたフォアハンドを封じ込めるために、チキータなどで大島のフォアサイドを厳しく攻めました。この戦術が奏功して、第2ゲームを取り返して、第3ゲームからは大島が回り込まなくなりました。これで協和キリンペアの流れになったかと思いきや、今度は大島が打球点の早いライジングを捉えたバックハンドでつないで、相手の攻撃を防ぐコントロールのよさで相手に繋がせ、水谷に任せるという形で流れを取り戻しました。協和キリンペアの戦術転換に的確に対応した水谷/大島の強さが光った試合でした。
 協和キリンペアはダブルスで大事な繋ぎのボールの質が一級品でした。パートナーにいい形で繋ぐといういいプレーが随所で見られました。

 準決勝で敗れた宇田/張本(JOCエリートアカデミー・大原学園/JOCエリートアカデミー)は、水谷/大島に敗れましたが、張本が繋いで狙われたボールを宇田がよくリカバーしました。しかし、ラリーを大きくする水谷/大島のスケールの大きさに飲み込まれました。経験の差もあったでしょう。
 藤村友也/吉村和弘(日鉄住金物流/愛知工業大)は、勝利へのわずかな執念の差で上田/吉田に敗れましたが、2年連続で表彰台に上った良いペアです。藤村がしっかり繋いで、吉村が決めるというパターンが確立しているのがこのペアの強さですね。


<女子ダブルス決勝>
早田/伊藤(日本生命/スターツSC) -5,7,9,5 梅村/塩見(四天王寺高)

 早田/伊藤ペアは1ゲーム目を落としましたが、何が何だか分からないうちに取られたという感じだったと思います。早田/伊藤は、置きにいったボールをことごとく四天王寺高ペアに前陣で叩かれて、自分たちのペースをつかめないまま落としてしまいました。また、早田と伊藤が強打したボールが予想以上に早く、しかもナックル性のボールで返ってくるので、攻め切れずにその点には最後まで手を焼きました。
 2ゲーム目からは早田/伊藤がボールの長短に気を使い始めました。レシーブでもストップはきっちり短く、ツッツキは深く鋭くといった具合で差を付け、相手に持ち上げさせたボールを狙い打ちました。

 四天王寺ペアは徹底して前陣でタイミングの早さで勝負しました。梅村が左利きでフォアが裏でバックが表、塩見がフォアが表でバックが裏と両者とも異質型で、スピードと回転の変化で相手のミスを誘いました。準決勝では佐藤/橋本(ミキハウス)のカットペアにも勝ち、速攻型でありながらいろいろなタイプのペアに勝ってきたのは素晴らしい点です。

 今回は高校生同士の決勝になりました。これまでは実業団のうまくかわしたり、つないだりするペアが優勝することが多かったのですが、若い速攻ペアが活躍しました。実業団の選手はこれほど速いプレーをする相手と対戦をする機会も少なく、面食らったという部分もあったのではないでしょうか。


詳しい情報は日本卓球協会ホームページに掲載されています。
日本卓球協会:http:/www.jtta.or.jp
全日本卓球(特設サイト):http://www.japantabletennis.com/zennihon2018

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全日本選手権大会の特集は卓球レポート3月号(2月20日発売号)に掲載します。

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