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世界卓球2021ヒューストン 
カナック・ジャアが振り返る世界卓球

熱戦の記憶も冷めやらない世界卓球2021ヒューストンで活躍したバタフライ・アドバイザリースタッフに焦点を当てて話を聞く本シリーズ。
今回は、開催国アメリカ代表のエースとして、男子シングルスでベスト8、混合ダブルスでベスト16という好成績を収めたカナック・ジャア(アメリカ)に話を聞いた。

--男子シングルスのベスト8という結果をどのように受け止めていますか?

 最後(準々決勝のボル戦)はなんだか甘くもほろ苦い気分でした。今大会はこれまでのキャリアの中で、間違いなくベストパフォーマンスが発揮できた大会でしたし、数年前までは夢にも思っていなかったことを達成できました。
 しかし、あと一歩のところで表彰台に上がれなかったことが、何よりも悔しいです。この大会は、私のキャリアの中でも1つのマイルストーン(節目)となるものであり、今後につながる非常に大きな学びの場になったと思います。

テクニックやパワーよりも戦術やゲームの組み立てに秀でたジャアのプレーは、
母国アメリカで多くの新たな卓球ファンを生み出した

--自分のプレーのどのような点が世界に通用したと思いますか?

 私は、1つ、2つのこれといった強みや特長が自分にあるとは思っていません。私のプレースタイルは、スピードと安定性を重視して、相手を倒すというオールラウンドなものです。また、他の選手と比べた場合の大きな強みは、対戦相手によってゲームプラン、戦術を調整できることだと思います。試合前には相手のスタイルを理解するために多くの時間を割き、卓球台についた時にあらゆる可能性に対応できるよう準備しています。実際、今大会5人の対戦相手はそれぞれが大いに異なるスタイルだと感じました。それぞれのスタイルにうまく対応できたことが、勝利のカギとなりました。

--王曼昱選手(中国)との混合ダブルスに出ると聞いた時の心境はどのようなものでしたか? また、国際ペアとして混合ダブルスをプレーした感想を教えてください。

 パートナーが発表された瞬間は、とても驚き、そして緊張と興奮が入り混じったような気持ちになりました。世界最高の選手と一緒にプレーできることになりましたが、ミックスダブルスには出ることは想定していませんでしたので。
 ただ、彼女と一緒に試合ができる機会を最大限に生かしたいという気持ちでした。個人的にはシングルスが好きで、ダブルスの練習はあまりしたことがないんです。また、お互いにプレーをしたこともなく、プレースタイルもよく知らないので、練習時間の大半を互いの長所を知るために費やしました。私は、彼女や彼女のコーチ(肖戦)から試合に関する知識をできるだけ多く吸収しようと努めました。ヒューストンのように中国選手と一緒に試合をすることができ、彼女らから学べる機会はそうそうないだろうと思っていました。ただ、言葉が通じないため、コミュニケーションを取る上では壁がありましたが、肖戦コーチが中国語と英語のどちらも話すことができ、それが大きな助けとなりました。
 そして、大会期間中、卓球台についてからも徐々に理解しあえるようになってきたと感じています。私たちはベスト16に進出し、接戦で敗れましたが、よくやったと思います。ただ、もう少し運があれば、もっと上に行けたとも思います。

ジャア(右)/王曼昱は不馴れなダブルスに加え、初めてのペアリングだったがベスト16と健闘

--今回の世界卓球で好成績を収められた要因は何だと思われますか?

 自分の調子のよさやトーナメントの組み合わせ、ホームの観衆、そして少しの運が重なったことで、今大会の成績が残せたのだと思います。
 最初の試合(1回戦の安宰賢戦)は非常に接戦でしたが、それに勝ったことで気持ちが落ち着き、次の試合への自信につながりました。また、5人の中国人選手のうち4人が反対側の組み合わせに入っていたため、組み合わせも自分側に有利だったことも付け加えておかなければなりません。この数カ月は調子がよかったので、自信を持って大会に臨んだことも要因です。

--初のアメリカ開催の世界卓球の感想は?

 私自身にとって、また、卓球というスポーツにとっても、本当に歴史的な瞬間でした。大会に臨むにあたり、よい成績を収めなければならないというプレッシャーはありました。国際大会でホームの観客の前でプレーするのは初めてでしたから。また、家族や友人、サポーターが、私のプレーを直接見る機会はめったにないので、よい成績を残したいと思っていました。
 私にとって新しい経験であり、新しい形のプレッシャーや興奮であることも分かっていました。他のトッププレーヤーが、母国で非常によいプレーをするのも、普段より悪いプレーをするのも見てきました。振り返ってみると、ストレスのほとんどはコートの外で起こっていたように思います。卓球台に立つと、観客の皆さんに本当に助けられ、これまで感じたことのないようなモチベーションを得ることができました。勝負の行方が分からない時、あるいは、私が少しネガティブな状態になったとき、観客が背中を押してくれ、ポジティブなエネルギーを与えてくれました。ホームの大観衆のもとでの勝利は、これまでのキャリアで味わったことのない幸福感をもたらしてくれました。
 また、アスリートとして以外の大きな目標としては、アメリカでこの卓球というスポーツを発展させることです。世界卓球を開催したことで、卓球の認知度や人気の向上に貢献できたと本当に思います。そして、私のパフォーマンスが、多くのアメリカの子どもたちに、アメリカ出身でもトッププレーヤーになれるという刺激を与えることができればと願っています。

惜しくもメダル獲得を逃したジャアだが、母国アメリカで大きな存在感を示した

(取材/まとめ=卓球レポート)

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