世界のトップ選手が一堂に会し、数々の名勝負を生んだ世界卓球2025ドーハ。卓球レポートでは、この大会でプレーしたバタフライプレーヤーに、それぞれの視点から大会を振り返ってもらった。
今回は、女子ダブルスでスッチ(ルーマニア)とのペアで決勝に進出したポルカノバ(オーストリア)の言葉を紹介する。
--今大会には、どのような目標を持って臨みましたか?
ポルカノバ いつものように試合の中で成長することと、メダル獲得が目標でした。過去2大会ではあまり良いプレーができなかったので、より良い結果を出したいと思っていました。最終的に素晴らしい大会になったので、とてもうれしいです。
--女子ダブルス3回戦は、2024年のヨーロッパ選手権大会の決勝で敗れているマテロバ/バラゾバ(チェコ/スロバキア)との対戦でした。接戦になりましたが、勝因はどこにあったと思いますか?
ポルカノバ 今回の世界卓球では私たちの方がより良く準備できていたと思いますし、彼女たちのプレーにより早く慣れる方法が分かっていたと思います。
ヨーロッパ選手権大会の決勝では、特にマテロバがミスなくプレーしていました。しかし、世界卓球では私たちの方がより集中力が高く、何をすれば良いかをより理解できていました。
--準々決勝では、ヴィンター/ワン・ユアン(ドイツ)に勝利しメダルを決めました。世界卓球初のメダル獲得を決めた時の心境についてお聞かせください。
ポルカノバ とてつもなくうれしく、幸せでした。しかし、同時に安心もしました。ドイツペアは2回戦で非常に強い中国ペア(銭天一/陳幸同)に勝って勢いに乗っていました。
でも、「この試合には勝てる、チャンスは私たちにある」と感じていましたし、実際にものにできました。オーストリア全体にとっては22年ぶり(2003年パリ大会男子シングルス優勝のシュラガー)、女子にとっては1955年(ユトレヒト大会女子シングルス2位のウェルテル)以来のメダルとなり、歴史を作れたことをとても誇りに思っています。
--準決勝では申裕斌/柳漢娜(韓国)との接戦を制して、決勝進出を決めました。試合内容と勝利の瞬間の心境についてお聞かせください。
ポルカノバ 準々決勝の後、「ここで終わりたくはない」と二人で話したので、戦って勝ちたいと思っていました。
素晴らしい相手との紙一重の試合でした。準々決勝との違いは、勝ちたい気持ちがありながらも、プレッシャーはもうなく、ただ良い卓球を見せたいと思っていたことだと思います。最後の1ポイントを取った時は幸せのあまり泣きそうでした。
--ポルカノバ/スッチというペアの強さはどこにあると思いますか?
ポルカノバ 私たちには良いコンビネーションがあると思います。ベルニー(スッチの愛称)はレシーブがうまく、私は後ろからの強いボールが長所です。
私たちのスタイルは少し異質ですが、それが強みでもあります。ベルニーはファイターで熱い選手、私は静かにプレーするタイプです。お互いに違っていることが私たちのバランスを保つのに役立っていると思います。
--次なる目標をお聞かせください。
ポルカノバ 次の目標は、いつものことですが、日々試合がうまくなることと、より練習や試合に集中することです。
結果の面では、世界ランキングトップ10に返り咲きたいです。でも、一番大切にしたいのは、自分が今やっていることを楽しみ続けることです!
(取材/まとめ=卓球レポート)




