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世界ユース U15女子シングルス優勝 
板垣心春インタビュー

 2025年11月23〜30日にクルージュナポカ(ルーマニア)で世界ユース卓球選手権大会が開催された。ここではU15女子シングルスで村松心菜(日本)や祝啓慧(中国)ら強豪を連破し初優勝を飾った板垣心春(いたがきこはる/ドイツ)が大会について話してくれた。

写真提供=ITTF/WTT


----優勝おめでとうございます! 今回の世界ユースに臨むに当たって、どのような準備をして、どのような目標を掲げていましたか?

板垣心春(以下、板垣) 世界ユースの2週間前、ちょうど学校が1週間の秋休みだったので、平岡義博さん(シェークハンズ・FLATHILL)がドイツで合宿をしてくださいました。
 その際に遠方から多くの選手が来たので、指導を受けながらいろいろな方のボールを受けることができました。
 合宿後にはソンバトヘイ(ハンガリー)で行われたWTTユースコンテンダーに出ました。その後ブンデスリーガの試合を終え、2日間いつもの練習場でサービス練習と基本練習を中心に練習しました。
 元々試合前は特に目標を決めることはなくて、自分の調子や組み合わせを見てから「ここまで頑張ろう」と考えることが多いです。

----シングルスでは準決勝(村松心菜)、決勝(祝啓慧)と強敵を連破しての優勝となりました。いずれも接戦でしたが、勝ち切れた要因はなんだと思いますか?

板垣 心菜ちゃんとは初対戦でしたが、祝啓慧選手とは4月にWTTユースコンテンダー メス(フランス)で1回試合して負けました。
 今回の会場は自分のバックの表ラバーのボールがいつもより落ちたので、自分もコートに入れることが難しかったのですが、コートに入ったら相手にとって結構取りにくいボールが出たので、ちょっとラッキーな部分もあったと思います。
 いつもは接戦になると入れにいくことが多くなるのですが、最後まで攻めるところは攻めてポイントを取れたところも優勝できた要因の1つだと思います。また、決勝では観客の応援も力になりました。

----優勝を決めた時の心境はいかがでしたか?

板垣 うれしかったんですけど、信じられない気持ちの方が大きかったです。
 正直、優勝できるとは思っていなかったので、1週間たった今でもまだ実感が湧いていません。

決勝で優勝候補の祝啓慧を撃破し優勝を決めた(写真提供=ITTF/WTT)

----今年の春頃まで調子を落としていたと聞きましたが、どのような取り組みで復調したのでしょうか?

板垣 去年の世界ユース後にイップスっぽくなりました。いろいろな練習をしても改善されませんでしたが、試合は出続けていました。
 一向に治る気配がなかったので、2月に平岡さんからオンラインで指導を受けたら少し改善されましたが、時々イップスの症状は出ていました。4月に平岡さんがドイツにいらして直接指導して下さってイップスは出なくなりました。

---普段はどこで練習しているのですか?

板垣 普段は(家族と住んでいる)ケーニヒスホーフェンで練習しますが、時々合宿でデュッセルドルフに行きます。
 また、日本に一時帰国した時は、日本のいろいろなチームにお邪魔して練習させていただいています。

----板垣選手のようなバック面表ラバーの異質型という戦型はヨーロッパでは少ないと思いますが、どなたからか指導は受けているのですか?

板垣 平岡さんにたくさん指導していただいてます。普段の練習では指導を受けたことを中心に基礎力の向上を心掛けて練習に取り組んでます。

----バックハンドの多彩な技術が大きな武器になっていたと思いますが、どのようなことを意識していますか?

板垣 「表ラバーだからこう打つ」と考え過ぎず、スイング自体も(技術によって)大きく変えません。自然なスイングの中で表ラバーの特性を使うと、回転量のわずかな変化に相手が対応しきれず、返球が甘く"つなぎ球"になります。そこをフォアハンドスマッシュで仕留める、という部分を意識してやっています。

多彩なバックハンド技術は大きな武器となった(写真提供=ITTF/WTT)

----ドイツで生活をする上で良いことや大変なことはありますか?

板垣 ドイツの学校では成績が6段階で評価され、1教科でも6(一番低い)があると落第、5が2教科あっても落第です。
 私の通っている学校はテストが多くて大変です。各教科で最低年3回大きなテストがあり、小テストが1〜3回、各教科で先生がランダムに1人を選んで、1時間前に授業でやった事をメインに質問されて、その回答にも成績がつきます。いつ当てられるか分からないので、復習をするのが大変です。

----使用用具とその用具を使っている理由を教えてください。

板垣 フォア面はディグニクス05、バック面はインパーシャルXB、両面ともスポンジ厚は1.9で、ラケットはコルベルを使っています。
 フォア面のディグニクス05は連続でスマッシュが打てて、飛びすぎないので使っています。バック面のインパーシャルXBは、スピードと変化のバランスが非常によく、回転をかけることができ、変化も出やすいので使用しています。
 ラケットは、私が卓球を始める時に父が梅村礼さん(タマス・バタフライ・ヨーロッパ)に相談し、初心者向けに最適なラケットとして勧められて使用してからずっと使っています。どんなラバーを使ってもコントロールがしやすいです。

----どのような選手になることを目指していますか?

板垣 試合はどんなときも冷静でありたいと同時に、相手やベンチコーチ、観客を不快にさせない選手になりたいです。

----今後の目標を教えてください。

板垣 来年(2026年)の1月からカテゴリがU19になるので、少し変化もあり、すぐに結果が出るとは限りませんが、その中でも最善を尽くし良い結果を出したいです。
 まずは全ドイツ選手権の個人戦で良い結果を出して、ヨーロッパユース大会につなげたいと思います。

----最後にファンの方へのメッセージをお願いします。

板垣 いつも応援してくださりありがとうございます。
 自分では試合中声を出しませんが、皆さんの応援は聞こえていて、力になります。今後も応援お願いします。

世界ユースの頂点。ここが板垣心春の次のスタートラインだ(写真提供=ITTF/WTT)

(取材・まとめ=卓球レポート)

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