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わたしの練習142平亮太 常に挑戦者の気持ちで

 ~卓球との出会い~

 僕が初めてラケットを握ったのは、崎原小学校(鹿児島県・名瀬市)の2年生の頃でした。父が教員をしている関係で転勤が多く、たまたま僕が通うことになった学校が県でも有数な卓球の名門校だったのです。それで、時間つぶしに遊び半分でやりだしたのがキッカケです。その当時、達村喜伸さん(現大正大)など多くの強い先輩がおられました。その中に僕も加わり練習していましたが、なにしろ"タッキュウ"の"タ"の字も知らない状態ですから毎日毎日、素振りなど基本中の基本ばかりしていました。それでも卓球が楽しく感じられて、一日一日がとっても充実していました。
 しかし、小学校6年生の時に二度目の転向をしました。その学校では、卓球の環境に恵まれず、仕方なしに1歳年上の姉(陽子、鹿児島城西高→鹿児島経済大)と二人での練習になりました。さすがに姉弟の仲なので、ケンカばかりして全然練習になりませんでした。でも、大きな大会が近づいてくると、姉は自分の練習を犠牲にしてまで僕に練習させてくれました。今思えば、「ああいう姉でも自分のことを思ってくれていたんだな」と、とても感謝しています。
 姉が高校へ進学してからは、唯一の練習相手がいなくなり、中学3年の間は、一人でサービス練習だけやっていました。その時に、「高校は日本一強い学校へ行こう」と決心しました。そして今、吉田安夫先生のもとでお世話になり、一日一日有意義な日々を送っています。

 ~現在の主な練習内容~

 現在の練習内容は、平日が午後2時半~5時半、7時~9時半の計5時間半、休日が午前9時~12時、午後2時~5時の計6時間です。練習時間も外の高校よりは多いかもしれませんが、何といっても埼工大深谷高は日本一中味の濃い練習をやっていると思います。こういう練習でも部員ががんばっていけるのは、一人一人が"世界チャンピオン"という大きな目標を持ち、自覚しているからだと思います。
 現在の規定練習の内容は、

1.サービス
 常に試合での展開を想定し、自分の有利な方向へもっていける練習をしています。サービスひとつにしろ、同じモーションから数多くの種類を出すことや、逆モーションでコースをつくことなど、いろいろな課題があります。中でもサービスのみで得点できる"エースサービス"を徹底的に研究しています。

2.フットワーク
 ①前後動
 ②左右動
 ③フォア、バック不規則の切りかえ
 ④ロングサービスからのオールサイド
 フットワーク練習では、試合と同じようになるべく大きく動くことを心がけています。僕の場合は、日によって違いますが、打球点を高くとり、速く動く練習を多く取り入れています。ゆっくり続ける練習も大切ですが、実際の試合では、そのような動きは必要ないからです。

3.課題練習
レシーブからの展開
 ①いろいろな回転のサービスをバック前に出してもらう
 ②あまいサービスは決めにいき、どうしても無理な場合は、相手が三球目攻撃をしかけてこれないようにバックへ厳しくレシーブする
 ③相手にプッシュ、またはショートでフォアに回してもらう
 ④とびついてフォアクロスに強ドライブ、またはスマッシュ
 その後は連続攻撃できるように、素早くニュートラル(ラリー中の基本姿勢)に戻ります。
サービスからの展開
 ①相手のバック前にカット性のショートサービスを出す
 ②ストップや払いなど、試合形式でバックサイドにレシーブしてもらう
 ③バックストレートへ三球目攻撃。なるべく全力で打つ。もし、無理な場合は、曲げるボールや伸びるボールをうまく使いわけ、相手のブロックのタイミングをはずす
 ④そのボールをクロスへブロックしてもらう
 ⑤とびついてクロス、またはストレートへスマッシュ
 その後は連続攻撃できるように、素早くニュートラルに戻ります。
 人によって違いますが、この課題練習では自分が最も試合で多く使うシステムを練習します。また、試合までの期間が長い時には、自分が苦手とするパターンのシステム練習をとり入れます。

4.強打対強打
 台からある程度の距離をとって、相手が全力で打ってきたボールに対して、全力で打ち返す練習です。相手が全力で打ってくるわけですから、力も必要だし、打球後の戻りも必要になってきます。この練習をフォアクロス、バッククロスの二つのコースで行います。

5.ゲーム練習
 今まで練習してきたことを試すために、最後はゲームを行います。30分×4試合で行いますが、一つ一つの技が完成するまでに不足していることや、これから覚えなければいけない技などがはっきり分かります。相手は毎日一試合ごとに変わりますが、戦型によって戦術を考えるのもゲーム練習では欠かせないことだと思います。

 ~世界チャンピオンをめざして~

 昨年の11月にフィリピンで行われたアジアカップへ出場させていただきましたが、はっきり言って実力の差をありありと感じました。まずはボールの威力が全然違います。日本の選手はあまりウエイトトレーニングをやらないので、これは僕だけでなく、日本のすべての選手の課題だと思います。体の使い方も大切ですが、一番大事なことは筋力アップだと思います。それとバック系の技術が外国選手はうまいです。ブロックショートやプッシュなど...。
 西ドイツで行われる世界選手権に選んでいただきましたが、大会では常に挑戦者の気持ちで自分が満足いくまで精一杯がんばってきたいと思います。そして、自分に不足している面をしっかり体で感じとってきて、これからの卓球生活に役立てたいと思います。どうせやるからには、世界チャンピオンを目指します。この目標に少しでも近づけるようがんばりますので、皆さまのご指導の程よろしくお願いいたします。

たいらりょうた
埼工大深谷高
'89世界選手権日本代表


(1989年4月号掲載)

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