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夏に伸びる(最終回/全9回)

夏になると、学生の皆さんには、「夏休み」という重点的に練習できる絶好のチャンスがあります。夏をどのように過ごすかで、その後の卓球は変わってくるはず。夏を有意義に過ごすためには、どんなことに留意すればよいのかを、卓球レポート1995年8月号「特集 夏に伸びる(文=渋谷五郎)」より抜粋して紹介しましょう。第5回からは、春から卓球を始めた選手を念頭に、練習方法に触れています。夏は「大きく伸びるための基礎固め」として練習に取り組みましょう。

バック系技術の練習

 初期段階からしっかりした、応用性のあるバック技術になるように練習をしなければならない。
 バック側は大体手が届くために、足を動かさないで打球するのが目に付き、悪い結果となっている。そして、このことがバック系技術の伸びを阻害しており、応用性の狭い技術に仕上げてしまう。
 図7のように、①規則的な動き から ②不規則な動き に移る練習をする。


20180730-zu7.jpg
 この場合、②の動き は ①の動きより小さくする。あくまでも足を正確に動かして上体を崩さない。打球した後のニュートラルでのラケットの位置は、フォアハンドもすぐ打てるような意識を持って構えることが大切である。
 バック系で処理するからと言って、打球後の戻りの構えで、ラケットを体の左脇のあたりに置き、そこからショートをピストンのように動かすのは良くない。
 フォアハンドでの練習でも同じことが言えるが、来るコースが分かっていて(フォアハンド系、バックハンド系で返す)、始めから思い込んでいるからそのようになる。
 これでは実戦に即した練習にならず、練習のための練習になってしまう。
 しかし、この光景は非常に多く見られるので、注意が必要だ。ラケットは右脇から少し体の中に入る程度にする。

 練習方法の1例などを含めて、重要な夏での練習について述べてきた。
 まだ3カ月くらいしか経っていないのに、ランダムの練習はムリだなどと考えないことだ。
 初期段階は進歩が早いものである。したがって、ムダな練習は極力避けることを、よくよく注意する必要がある。
 フォームを作るためには、反復練習でマスターすることになるが、基本的には偏った練習、規則的な決まり切ったコースだけの練習は避けよう。

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