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2019夏 熱中症を予防しましょう

暑い季節、湿気の多い季節は、熱中症が特に懸念されます。スポーツ選手にはコンディション管理も重要です。そこで、熱中症の予防について、アスレチックトレーナーの米澤和洋先生に伺いました。(川合)

解説 米澤和洋(ATHER Sports Performance/日本体育協会認定アスレチックトレーナー)
イラスト 林とら子

 

 中学生や高校生にとって夏は「鍛錬期」です。練習の量も質も高くなり、合宿や練習試合も多く組まれ、次の目標となる試合に向けて最高に準備できる期間となります。ところが、こうした大事な夏の時期に、次の目標に向かって練習の計画をしっかり立ててそれを実施しようとしたとき、予測できない障害となる大きな問題があります。
 それは「気温」と「湿度」です。暑い上に雨が降るなどという高湿度の状況では、熱中症が非常に起こりやすくなります。特に梅雨明けから2週間の間はまだ暑さに体が慣れておらず、熱中症発生率は高い時期です。
 熱中症とは字のごとく、体内に熱がこもり、脱水症状のみならず、臓器にまで機能低下を及ぼし、死に至る場合もある恐ろしいものです。特に高齢者や幼児に起きやすく、スポーツ選手においても、寝不足などの体調不良や、その日の水分摂取不足、環境の要因などが加わって、起きるとされています。
 これまでの練習の成果を出す大事な大会や、次の試合に向けて準備をする大切な期間に熱中症が起きると、これまでの努力が台無しになってきます。また、一度発するとなかなか体調が戻らず、苦労するものです。
「なあに、自分にはそんなことは起きませんよ」などと考えているあなた、そんなことはありません。熱中症は誰にでも起きるものです。
 それでは、どうすれば熱中症を予防できるのでしょうか。熱中症を予防するためには、次のことが大きく関わっています。

【熱中症予防に大切なこと】
1.服装
 服装は必ず通気性のよいものを着ましょう。体重を落とすために通気性のない上下長袖長ズボンのようなものを着て運動し、多くの汗をかいて「体重が減った」と喜ぶことは、間違った行動です。なぜなら、単に体内の水分が出ただけであり、水分を取ると体重は元に戻ります。また、汗は運動によって上昇した体温を下げるために必要なものであり、汗は蒸発する際に体から熱を奪って体温を正常範囲にする大切な機能があります。大量の汗を急激に発したり、その蒸発を妨げることは、自ら熱中症になるようにするのと同じことです。

 また、気温が低くても、湿度が高ければ、汗は蒸発しにくく、こういう場合でも熱中症は起きます。したがって、運動するときには通気性のよい服装で行い、汗をかいたらこまめに着替える必要があります。

2.食事
 食事はしっかり3食(必要あれば4食)食べ、その際に6つのお皿(ごはんのお皿、汁物のお皿、おかずのお皿、野菜のお皿、フルーツのお皿、乳製品のお皿)をそろえる努力をしましょう。
 中でも、必ず朝食を取ることが必要です。朝食を取らずに運動することや、偏ったものしか食べないで運動することは、運動するエネルギーや必要な栄養素が十分でないことを意味します。朝食を取らずに運動することや、偏ったものしか食べないで運動することは、運動するエネルギーや必要な栄養素が十分でないことを意味します。
 なお、食事では汁物での水分摂取を行い、カリウムを多く含む納豆、モロヘイヤなども積極的に食べるようにしましょう。
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3.水分摂取
 人間の体には体重の60パーセントの量の水分がありますが、体重の2パーセントの水分を失うとパフォーマンスは低下します。体重が50キロの選手で、運動によって1キロの体重減少があれば、すでに20%程度パフォーマンスは低下し、脱水症状が始まっています。
 そこで、運動前後に体重を測定し、できるだけ減少がないよう心がけましょう。これを毎日行うと、自分が運動中にどのくらい水分を失っているのか、どれだけきちんと摂取できているかがわかります。
 摂取する水分は、スポーツドリンクと水のどちらでも構いません。基本的には2時間以内で終わる運動は水で十分ですし、日ごろからしっかり栄養が取れている選手も水で十分だと思います。しかし、運動時間が長くなったときや、栄養に偏りがある選手は、スポーツドリンクを選んだ方がよいでしょう。最近では経口補水液も積極的に摂取すると良いという報告も出ています。

4.睡眠
 遅くとも夜12時前には寝て、7時間は睡眠を取るように心がけましょう。暑い夜には、クーラーをつけたまま寝ることも、熱中症を予防するための適切な行動です。タイマーでクーラーを切るようにしている人もいますが、元々スポーツ選手の場合は汗をかき、体内の温度が練習が終わっても高いままの選手もいます。その場合、クーラーを夜に切ると寝ている間に脱水が起きてしまいます。つまり、翌日は熱中症になりやすい状況にあるということです。従って、夜間もクーラーはつけたままの方が良いでしょう。

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