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卓レポ名勝負セレクション 
日本代表 メダルの歴史 Select.5

 卓球レポートは国内外のさまざまな大会へ足を運び、およそ半世紀にわたり、あまたの熱戦を映像に収め続けてきた。その膨大な映像ストックの中から、語り継がれるべき名勝負を厳選して紹介する「卓レポ名勝負セレクション」。
 今回は、2021年世界卓球選手権ヒューストン大会を目前に控えた日本代表へのエールを込めて、過去の日本代表が世界卓球でメダルをつかみ取った名勝負を取り上げていく。
 第5回は、2019年世界卓球選手権ブダペスト大会女子ダブルス準決勝、早田ひな/伊藤美誠(日本生命/スターツ) 対 橋本帆乃香/佐藤瞳(ミキハウス)の名勝負をお届けしよう。

■ 観戦ガイド
攻めの早田/伊藤と、守りの橋本/佐藤がハイレベルでせめぎ合う!

 2014年世界卓球選手権東京大会以降、2016年クアラルンプール大会、2018年ハルムスタッド大会と3大会連続で女子団体銀メダルを獲得している日本女子は、今や中国に次ぐ地位を不動のものにしている。
 2019年世界卓球選手権ブダペスト大会での早田ひな/伊藤美誠と橋本帆乃香/佐藤瞳の日本ペア同士の女子ダブルス準決勝は、このことを表すものだろう。
 
 2017年世界卓球選手権デュッセルドルフ大会で女子ダブルス銅メダルを獲得していた早田と伊藤は、それから2年間でさらに力をつけて、ブダペスト大会に臨んでいた。3回戦で力のある陳思羽/鄭怡静(中華台北)にゲームカウント4対0のストレートで快勝すると、続く準々決勝では、チャ・ヒョシム/キム・ナムヘ(北朝鮮)にゲームカウント4対1で勝利し、順当ともいえる2大会連続のメダル獲得を決める。
 一方、橋本/佐藤のカット主戦型ペアも素晴らしい勝ち上がりを見せる。3回戦で強敵の田志希/李シオン(韓国)をストレートで下すと、メダルを懸けた準々決勝でも安定したカットと機を見た攻撃で鄭先知/劉馨尹(中華台北)にストレートで快勝し、準決勝へと勝ち上がった。
「カットマンが勝てないといわれている中で結果を出せて良かった」と口をそろえた橋本と佐藤が準々決勝で勝った後に見せた歓喜の抱擁は、名勝負が多かったブダペスト大会の中でもとりわけ印象に残るシーンだ。

 勝てば銀メダル以上が決まる日本ペア同士の準決勝は、橋本/佐藤に一度も負けたことがないという早田/伊藤が第1ゲームを先制する。しかし、分の良さが油断を呼んだのか、早田/伊藤は攻め急ぎが目立ち、ゲームカウント1対2と橋本/佐藤にリードを許してしまう。
 ひとたびカットペアのカットを打ちあぐむようになると、その展開から抜け出すのは難しくなるものだ。特に、普段負けたことがない相手に対してならば、「こんなはずではない」となおさら焦りが強くなる。第3ゲームまでの試合展開から、早田/伊藤もこのパターンにはまったかに思われた。

 しかし、「取られてしまったゲームは両方ジュース。結構ラリーが続いて苦しくなって、最後お互いに『スマッシュ打っちゃえ』のような、心に余裕がない状態でプレーしていました。4ゲーム目に入る時に、しっかり足を動かして落ち着いていけば大丈夫とお互いで話しました。それからはいつも通りのプレーができましたし、美誠も焦ってスマッシュミスがあったが、しっかり入るようになった。その切り替えが良かったと思います/早田」「自分たちの良さが、序盤は出ておらず、いつもだったら入るボールも『なんで入らないのだろう』という考えで追い込まれてしまいましたが、3ゲーム目を取られてからは落ち着いてできました。話し合いながらプレーし、自分たちらしいゲームができました/伊藤」と劣勢になったことでかえって冷静さを取り戻したという早田と伊藤が第4ゲームから猛攻を開始する。

 早田/伊藤がパワフルかつうまいカット打ちで畳み掛ければ、その猛攻をコート狭しと動いてカットで拾う橋本/佐藤。両ペアが見せるファインプレーに場内がわく。
 同士打ちではあるが、攻めと守りのスペシャリストたちがハイレベルでせめぎ合ったこの女子ダブルス準決勝は、まぎれもない名勝負だ。
(文中敬称略)

(文/動画=卓球レポート)

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