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WTTスターコンテンダー ドーハ優勝 
張本智和インタビュー

WTTスターコンテンダー ドーハで、初優勝を飾った張本智和(木下グループ)が、帰国後、オンライン会見を行った。ここではその全文を紹介する。

−今年、初優勝の要因は?

コンテンダーとスターコンテンダーは、全日本以来のトーナメントで少し自信はありませんでしたが、準決勝で負けても「いい試合ができた」という実感はあったので、自信をつかんで、2大会目で決勝まで行くことができて、最後も勝ちきれてよかったです。

−優勝した時の気持ちは?

今回は特に311から10年ということを胸に刻んでプレーして戦ってきたので、自分のためというよりは、節目の10年に皆さんに優勝を届けることができてうれしい気持ちでした。

−試合にも特別な気持ちで臨みましたか?

いつもは自分のために勝つというか、勝たなければいけないというプレッシャーがありましたが、今回は「皆さんのために」という気持ちで、その分いつもよりは気持ちも楽に戦えましたし、皆さんがついていると思ってプレーしていました。

−技術的な勝因は?

特に準決勝のオフチャロフ(ドイツ)戦では、中陣でも互角に打ち合ったり、相手が決まったと思ったボールを返して得点することも結構あったので、自分が積極的に攻めるボール以外での得点が増えたことでプレーに厚みが出たのかなと思います。

−今後への意気込みは?

今回の優勝で何かが大きく変わることはないと思うので、毎回毎回自分のベストを尽くすつもりで戦っていい結果を残していきたいという気持ちを忘れないで頑張りたいと思います。

−中国選手が参加しなかったため第1シードになりましたが、ランキング下位の選手に負けずに優勝できたことにはどのような意味がありましたか?

一番は、オリンピックの準決勝までの戦いを想定していたので、そこまでは行けるかもしれないということを、この2大会を通じて思いました。負けたのもオフチャロフ選手に1回ですし、対戦するとしても準々決勝か準決勝の相手になると思うので、そこまで確実に行けると思えたのは収穫だったと思います。

−昨年のカタールオープンの後、周りの期待と自分の現在地に少しギャップがあるという話をしていましたが、4カ月後に東京オリンピックを控えた今の手応えはいかがでしょうか?

正直、この2大会が始まる前までは、Tリーグではたくさん勝っていましたが、日本の選手に負けていて海外で勝てるのかと思って自信はありませんでしたが、2大会を通して、オフチャロフ選手との試合以外はほとんどストレートだったり、差をつけて勝つことができたので、改めて世界で勝てるということがわかって、自信になりました。

−2週連続でオフチャロフ選手との対戦となりましたが、いかがでしたか?

コンテンダーの方は出足はよかったんですが、簡単に点を取り過ぎた分、長いラリーで全然対応できずに2対0から簡単に逆転されてしまって、粘りが全然ありませんでした。逆に、スターコンテンダーは1ゲーム目を取られてからも、最初から粘ろうという気持ちがあったので、いろいろなサービスを試したり、コースを突いて崩したり、その点はコンテンダーより欲準備できたと思います。

−競った展開でも冷静にプレーしているように見えましたが、ご自分ではどのように感じていますか?

自分でもそう思っていて、準々決勝の鄭榮植(韓国)戦でも3ゲームとも逆転でしたし、準決勝のオフチャロフ戦でも2対2から5ゲーム目1−5、6ゲーム目0−5から逆転勝ちで取りました。決勝のフィルス(ドイツ)戦でも3ゲーム目、取られはしましたが、1−8から10−8まで持って行けたことは今までにない形だったので、プレッシャーなくプレーできている時は連続で得点できていたので、プレッシャーがかかる各ゲームの出足を修正していければ、常にゲームの最初から圧倒していけるという可能性を感じました。

−311を意識して特別な気持ちで戦えたということですが、今後にも生かせそうですか?

今大会どうしても勝ちたかった分、今までの反省として、勝ちたい時に勝てていなかったので、勝つためにはそこまで勝ちたいと思わないでプレーすることで、緊張せずに戦えましたし、逆に競った場面では勝ちたい気持ちを前面に出して、残り1ゲーム、2ゲームの時は後がない気持ちで戦って、というメンタルのバランスはこの2大会よかったと思います。

−今後も国際大会が予定されていますが、試合を重ねてオリンピックを迎えたいのか、それとも調整を重視しますか?

今後の大会がワールドランキングに反映されるかどうかもわかりませんが、自分は大会があれば出る方向で考えています。それでも棄権する可能性はありますが、気持ちとしては出たい気持ちの方が強いです。

−サービスとレシーブで早めに崩すシーンが多かったが、手応えはいかがですか?

サービスはTリーグで自信をつけましたが、Tリーグで効いていたサービスが効かなかったりという発見がありましたが、全体的にサービスからの得点率は高かったですし、オフチャロフ選手やフィルス選手との試合ではレシーブがあまりよくなかったので、今はレシーブの課題が一番あると思います。

−ラリー戦での手応えはいかがですか?

相手に強打されない展開からのラリーであれば、少し押されていても巻き返したプレーがたくさんあったので、レシーブで大崩れしなければ五分五分かそれ以上には持っていけると感じました。まずは、レシーブでしっかり丁寧に返すこと。そこから、引き続きラリーの強化をしていければ、相手が有利な展開でも取り返せる可能性があると思います。

−2週間は練習をしながら隔離になるのですか?

所属先の木下グループで、他の選手に会わずに練習できるところがあると思うので、そこで2週間練習して、そこから合宿や学校生活があるので、いつもの生活に戻していけたらいいなと思います。

(まとめ=卓球レポート)

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