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全日本実業団卓球選手権大会 ~男子は、協和キリンが優勝~


 第75回全日本実業団卓球選手権大会が、6月26〜29日まで、京都府京都市の島津アリーナ京都で開催。同大会は、全国の企業や市役所の卓球部の日本一を決める大会だ。

 大会最終日は男子団体の準決勝から決勝までが行われ、協和キリンが優勝を果たした。

【優勝 協和キリン】

激戦をくぐり抜け、8年ぶりのV!

決勝2番、小林との激戦を制した松平賢二は天を仰ぐ

チームの要となった渡辺(左)/宇田

宇田が豪打で決勝点

準決勝ラストで勝利の宮川。「良い仕事をしてくれた」と松平賢二選手兼監督

応援団に向かって歓喜のバンザイ!


▼男子団体準決勝の結果
協和キリン 3-2 関西卓球アカデミー  
 松平 -7,-7,7,11,-9 姜○  
 田原 -6,3,-8,-8 木造○
○渡辺/宇田 6,8 木造/坂根
○宇田 3,9,6 吉田
○宮川 8,7,11 坂根

ファースト 3-1 日の出医療福祉グループ
○松平 9,-8,-6,6,9 松下
○小林 -5,4,5,4 五十嵐  
 高木和/小林 -6,-4 松下/英田○
○高木和 6,-14,9,5 英田  
 神 - 馬渡

 
▼男子団体決勝の結果
協和キリン 3-2 ファースト
 
 田原 -5-5,-10,7,-10 松平健太○
○松平賢二 -7,9,-7,8,8 小林
○渡辺/宇田 11,7 高木和/小林  
 宮川 9,-4,-7,5,-8 高木和○
○宇田 5,5,6 神

 
 激戦の男子団体のトーナメントは、協和キリンが制した。
 前回優勝のリコーを倒して勝ち上がってきた関西卓球アカデミーとの準決勝は、1番で松平賢二が東秀のカットに競り負け、2番の田原もエースの木造に敗れて追い込まれる。しかし、3番で渡辺/宇田が息の合ったプレーで木造/坂根のレフティーペアに勝利して反撃ののろしを上げると、4番で宇田が吉田に、ラストで宮川が坂根にそれぞれストレート勝利し、逆転で決勝進出を決めた。
 決勝では、昨年の準決勝で敗れているファーストと対戦。エースの宇田をラストに置くという思い切ったオーダーで臨んだ協和キリンは、トップで田原が松平健太と激しい打ち合いの末にゲームオールジュースで敗れたが、「良いプレーをしてくれて全体につながった」と松平賢二選手兼監督が語ったように、続く選手たちが奮起する。
 2番の松平賢二が、ゲームオールにもつれた小林との打撃戦を第5ゲームの劣勢からまくってタイに追いつくと、続く3番ダブルスも渡辺/宇田が第1ゲームのジュースを物にして高木和/小林を下し、王手をかける。
 4番、5番は二台進行で行われたが、4番の宮川対高木和が終わるより先に5番の宇田が会心の豪打で神を寄せ付けずにストレートで勝利し、協和キリンが2017年以来(当時:協和発酵キリン)、8年ぶりの優勝を決めた。

■協和キリン・松平賢二選手兼監督のコメント
 前期日本リーグが3位で終わり、負け方も良くなかったので、あと1週間という期間の短い中、けが人も出ている中でどうするかというのを考えて、その中で最善を尽くした結果がちゃんと出たのかなと思います。メンタル的にもチームづくり的にも全部が思い切れたかなっていうのはあるので、それが良い方向につながったと思います。
(「思い切れた」とは具体的に?)表現が難しいんですが、僕らは安全な方を選びがちなんですよね。オーダーにしろ準備にしろ戦い方にしろ、普通の人になってしまうというか守りに入ってしまう。だから、今回は、例えば、僕は昨日の朝は体力温存のために5分しか練習してません。決勝で幸矢(宇田)をラストに置いたのもそうです。このように、目の前の試合ではなく、もちろん目の前の試合も大切なんですが、全体を通してトータルで思い切れたことが良かったんじゃないかなと思います。
 協和キリンに社名が変わってから初めての優勝なので、会社に良い報告をすることができます。ありがとうございました。


【2位 ファースト】

協和キリンにリベンジを許し、昨年に続いて2位

気迫とプレーでチームを引っ張った松平

単複で奮戦した高木和(右)と小林

神は気迫でチームを盛り上げた


【3位 関西卓球アカデミー】

強豪を連破して堂々の表彰台

エースとしてチームをけん引した木造


【3位 日の出医療福祉グループ

実力者をそろえ、初出場で表彰台をゲット

単複で活躍した松下

 
 松平健太、高木和、神に2024年全日本ダブルス優勝のルーキー・小林を加えたオーダーで悲願の優勝を目指したファーストだったが、前回に続いて2位に終わった。3回戦で強豪のシチズン時計、準々決勝で勢いのある日野キングフィッシャーズ、準決勝で今大会の台風の目になっていた日の出医療福祉グループをそれぞれ集中力の高いプレーで下し、優勝ペースで決勝まで勝ち進んだが、協和キリンの予想外なオーダーと勝負強さの前に惜しくも敗れた。

 3位の関西卓球アカデミーは、協和キリンに2対0とリードするも、ダブルスを落として逆転を許した。決勝進出はならなかったが、前回優勝のリコー、日鉄物流ブレイザーズと強豪を連破して表彰台まで勝ち上がり、大きな存在感を放った。
 もう一方の3位は、日の出医療福祉グループ。松下、英田のツインエースを軸に初出場で表彰台をつかんだ。準決勝のファースト戦も勝機はあったが、トップで松下が松平健太とのハイレベルなエース対決にゲームオール9本で敗れたのが響き、勝利には至らなかった。

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詳しい記録はこちらから
日本卓球協会内大会サイト:https://jtta.or.jp/tour/30168

(取材=卓球レポート)



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