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「卓球は血と魂だ」 第三章 十六 「卓球技術発展の道を考える」

第三章 卓球の炎をかかげて

十六 「卓球技術発展の道を考える」

 中国の監督(元カット系名選手)張燮林氏が最近中国のある新聞に発表された表題のテーマの論文をご紹介しよう。「外国にある打法は我が国も必要である。外国にないものもわが国は必要である。このようにして初めて各種打法を互いに制御し高めあい、真に百花斉放の目的を達成できるのである。強敵がひしめく世界卓球界で頭角を現わすには、各打法に適応し、各種のラケットの性質を理解し、さらにそれを破らねばならない」

 「私は卓球というスポーツは全面的なスポーツだと思う。スピード、力、そして回転がある。また集団の作戦能力があり、ひとりで孤軍出撃せねばならない時もある。これらは選手の知恵の養成、意志の鍛練、体力の試練にとって非常に全面的である。わが国が第二七回世界選手権大会に参加した時、男子チームの主な相手は日本チームだった。わが国は私と徐寅生、荘則棟のそれぞれ打法の異なる選手が出場し、五-一で勝った。第二八回世界大会では李富栄、荘則棟と私が出場し、五-二で再び勝った。後日、日本の元名選手と懇談した際、彼らは次のように言っていた。『当時中国チームに対抗するために、三種類の打法に適応するための練習をしなければならなかった』と。もし彼らが毎日五時間の練習で対両ハンド攻撃の練習のみを行なっていたら、彼らは私のカットをとれなかっただろう。もし彼らが私の守備を破る練習のみをしていたら、対徐、李、荘の二種類の攻撃打法に影響があったろう。このように我々は彼らを牽制し、彼らの気を散漫にさせた。

 第三五回大会で、我々男子チームは敗れた。なぜなら団体決勝に出た五人の選手のうち、二人は同型のカット主戦型(黄亮と梁戈亮)、盧啓偉選手はローテーションが円滑でなかった。ハンガリーとの決勝戦の前に、コーチが、三人の選手を選択する際非常に困ってしまった。なぜなら、梁戈亮は予選でハンガリーに三敗し、黄亮もまた使うべきでないと思ったのである。打法が同じだからだ。李振恃と盧啓偉の打法が同じで、このことが再びハンガリーに敗れる原因となったのである」

「第三六回世界大会での雪辱戦で我々は三人の新人を起用した。一人は施之皓で彼のラケットは片面表ソフト、片面裏ソフトだ。蔡振華は片面アンチ、片面裏ソフトの選手である。もう一人の謝賽克は中国式前陣攻守の伝統打法の選手。この試合では一人で三勝した。この三人は三種類の打法をもっていた。反対にハンガリーチームの三人を見ると、打法は大体同じで、我々は容易に対応できた。歴史の表裏の両方面の経験から、我々がよい成績を取れたのは、各種の打法をもっていたためであり、つまり百花斉放の結果である」

 「女子においても同じことが言える(中略)。前述した各打法は、卓球技術の発展の客観規律に符合するにすぎず、いずれも世界一になれるものであり、この打法のみが優勝でき、あの打法では優勝できないということは言えない。各打法の特徴をよく研究し、よく練習するならば、いかなる打法であれ世界一を狙えるのである」

 さて、東京大会の行方は?わが日本選手一人一人が、自己の特技を発揮し、奮闘し、新しい歴史をつくってほしいものである。
(卓球レポート一九八三年四月号)

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