「ちょい足し！」は、誰もが気軽に実践できる技術向上のためのちょっとしたコツを、トップ選手たちが先生になってピンポイントで教えてくれる企画です。
今シリーズは特別編として、及川瑞基と篠塚大登の二人が登場。お互いが自分の技術的な悩みを打ち明け、ちょい足しポイントの教えを請います。
今回は、篠塚大登選手の「フォアハンドのカウンタードライブを安定させたい」というリクエストに対し、及川瑞基選手がちょい足しポイントを紹介してくれました。
※本文の技術解説は左利きプレーヤーをモデルにしています
及川さんのカウンタードライブは、
どのコースに打つときでも安定しています（篠塚大登）
篠塚 今回はフォアハンドのカウンタードライブをもう少し安定させたいので、そのコツを教えてもらいたいです。
--篠塚選手のカウンタードライブも十分安定していると思いますが？
篠塚 いや、安定しきれていないというか。試合で少しミスが出てしまいます。及川さんはどのコースにも安定して打てるイメージがあるので、それを教えてもらいたいなと思います。
--シチュエーションはどうしましょう？
篠塚 こちらが送った下回転のボールに対して相手がかけてきたドライブを、どのコースにも安定してカンタードライブできるようにしたいです。
--だそうですが、及川選手、よろしいですか？
及川 得意です。十八番っす。
【ちょい足し！前】
篠塚大登のカウンタードライブ
--それでは篠塚選手、カウンタードライブしてみてください。及川選手、いかがですか？
及川 いや、かなり良いと思いますけど（笑）
篠塚 今はコースが分かっているから良い体勢で打てるんです。
--では、ドライブするコースをフォア側3分の2の範囲でランダムにします。
※篠塚選手が実技
--やはり少しミスが出ますね。
篠塚 はい。
及川 ツッツキした後の戻りがゆっくりすぎて、少しずれたときに体勢が崩れてしまうので、ツッツキ後は素早く戻ってステップして、ドライブがどこに来てもいけるよう準備した方がいいですね。
それと、フリックで伝えたちょい足しポイントと同じように、当たり（インパクト＝打球の瞬間）をもっとパカーンと強くした方がいい。ミスするときはボソッという感じになっています。
--こする力を強くするのではなく、当たりを強くするんですか？
及川 ボールをこするんですけど、インパクトでグンッという感じがないときはオーバーミスしているので。
※及川選手が見本
--おー、躍動感がありますね。ほぼノーミス。音が違いますね。
篠塚 なんか体勢いいっすね。特に、バック側寄りに来たドライブに対して。
※篠塚選手が実技
--かなり良くなったんじゃないですか？
篠塚 はい。ツッツキ後の戻りを早くすることによって、いい体勢がつくりやすくなりました。
--及川先生どうですか？
及川 アドバイスでより意識したのか、インパクトが強くなって（ボールがラケットに）しっかり食い込んでいたので、すごく良かったです。インパクトを大切にしていたので良いボールが入っていました。なんか真面目ですね（笑）
--真面目でいいんです。そういう企画ですから（笑）
【ちょい足し！後】
篠塚大登のカウンタードライブ
ツッツキ後の戻りを早くすることでインパクトも良くなりました（篠塚大登）
及川 ポイントは2つあって、一つ目は、ツッツキした後の戻りを早くして、カウンターの体勢をしっかりつくること。二つ目は、インパクトで良い音が出たときは良いボールが行っているので、当たる瞬間の音を意識すること。この2つのポイントがすごく大切です。
--篠塚選手いかがでしたか？
篠塚 ツッツキの後の戻りを早くすることによって、良い体勢で打てるようになったし、それでインパクトも良くなったので、かなり変わったなと思いました。
--では及川選手にロングサービスを教えたときにねだったお寿司を返さないといけないですね（笑）
及川 お寿司おごってもらわないと（笑）
↓動画はこちら
（取材／まとめ＝卓球レポート）
