トップ選手たちが大舞台で魅せた得点シーンにフォーカスする「世界のワンプレー」。初回のシリーズは、世界卓球2026ロンドンで繰り広げられた名勝負の中から選りすぐってお届けしていく。
第1回は、松島輝空のプレーを紹介しよう。
チャンスボールに対して、上体を大きくひねり、
打つコースを隠しつつ、力をしっかりためて確実に仕留める
今回取り上げるのは、日本対ドイツの男子団体準々決勝2番で松島輝空が見せた得点シーン。
フォア前に来たサービスに対してフォアハンドでミドル(右利きの相手の右腰あたり)にツッツキ(下回転のボール)でレシーブすると、相手がバック側に持ち上げてきたドライブをバックハンドでストレート(右利きの相手のバック側)にカウンタードライブ。この鋭いバックハンドで一気に攻勢に転じると、相手がフォア側につないできたブロックをフォアハンドドライブでストレート(右利きの相手のフォア側)に打ち抜き、得点したラリーだ。迫力の両ハンドドライブで相手を圧倒した、松島らしい得点シーンである。
ディープツッツキと鋭いバックハンドでのカウンタードライブによるチャンスメークもさることながら、注目は決定打となったフォアハンドドライブだ。
松島は、チャンスボールに対して上体を大きくひねってバックスイングを取っているが、このように大きくバックスイングを取ると、スイングの力を十分にためることができる。加えて、相手からすると、このように振りかぶられるとバックスイングでの腕やラケットの様子が見えないため、打球コースを予測するのが非常に難しくなる。この万全な準備から、距離の短いストレートを選択し、鮮やかなノータッチエースを決めた。
紹介したラリーは、ゲームカウント1対1で迎えた第3ゲーム、取れば勝利に王手がかかるジュースでの得点シーンだが、そんな緊迫した場面でも、鋭い技でチャンスをつくり、そのチャンスを慌てず確実に物にする、松島の技術力と冷静さが光るワンプレーだ。
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(取材/まとめ=卓球レポート 映像/写真提供=ITTF)




