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リアルトーク 宇田幸矢 × 戸上隼輔
 ③2020年全日本とその後(前編)

 今年の全日本卓球選手権大会で表彰台に登った宇田幸矢と戸上隼輔。卓球レポートは、ともに明治大学に進学した2人に、コロナ禍でどのように過ごしたか、先の全日本について、また、卓球選手として、友人としての互いについて余すところなく語ってもらった。
 今回と次回は、2人が好成績を収めた2020年全日本卓球選手権大会とその後について話してもらった。前編では熱戦の模様を振り返る。

「試合をやっているうちに『負ける気がしない』と思えた」(戸上)

卓レポ 2020年全日本卓球選手権大会を振り返って、どんな大会でしたか?

戸上 あそこ(3位)まで上がれるとは思っていなくて、今まではランク(ベスト16)に入ったことがなかったので、今年はランクに入って、そこから1試合ずつ頑張っていきたいと思っていました。ベスト4に上がるまでには、今までに勝ったことのない多くの選手に勝たなくてはいけませんでした。
 初戦(4回戦)で当たったリコーの鹿屋さんにも勝ったことがなくて、2018年の全日本団体でも0対3で負けて、すごいやりにくさを感じていました。正直、自信はありませんでしたが、その初戦で苦手な鹿屋さんに勝つことができて少しずつ自信が出てきました。次(5回戦)の村松さん(東京アート)にもTリーグで負けていて、最初は自信がありませんでしが、やってるうちに、自信が持てるようになってきて4対0で勝てたので、そういう積み重ねでベスト4に入れたと思います。
 (準々決勝で対戦した)丹羽さん(スヴェンソン)にも試合をやる前は勝てるとは思っていませんでしたが、やってるうちに「負ける気がしない」と思えて、最後のゲーム(第4ゲーム)も7-10で負けていましたが、これで追いついたら絶対に4対0で勝てると思っていました。結果的に4対0で勝つことができてうれしかったです。

卓レポ 張本選手(木下グループ)との準決勝は接戦でしたね。

戸上 橋津先生からは試合前に、「相手(張本選手)の方が格上で、僕がチャレンジャーなんだから、とにかく振り切って最後まで貫け」と言われました。試合前のアドバイスは、戦術よりも気持ちの持ち方でしたね。

卓レポ 宇田選手の優勝を目の前で見た時の心境は?

戸上 正直、悔しいとは思いました。もし、自分が準決勝で勝っていたら、結果はどうなっていたか分かりませんし、もしかしたら自分が優勝していたかもという悔しさはありました。でも、やはり、宇田の優勝の瞬間を見た時は、あの場面で勝ちきれるのはすごいと思いました。
 宇田と張本の試合の最終ゲームを見ていて、宇田は最後までミスが少なくて、しっかり相手のことを見ていた冷静な部分がありました。僕の場合は、(準決勝の)最後のゲームだけ少し熱くなってしまって、頭が働かなくなったところがあったと思いました。


「決勝は3対1とリードした時に初めて『いける』と感じた」(宇田)

卓レポ 宇田選手はどのような気持ちで決勝に臨みましたか?

宇田 決勝は相手が張本で、世界ランキングもトップレベルで、中国選手にも日本選手の中で一番勝っている選手でした。もちろん、決勝まで勝ち上がったことは自分の中で自信になってはいましたが、とにかく、今の自分のレベルでどれくらい張本と競ることができるのか、どういう試合ができるのかというのを試合前にすごい考えましたし、楽しみでもありました。
 試合をしているうちに、3対1でリードして、そこで初めて「いける」と感じました。それまでは、もちろん決勝の舞台で勝ちたい気持ちはありましたが、相手も強かったので、チャレンジャーとしてどのくらいできるのかという気持ちでした。


卓レポ 「いける」と思ってからが難しかったと思いますが、実際にはどうでしたか?

宇田 全日本の時は、試合に対する冷静さというか、相手をしっかり見て今まで以上に戦術を組めている実感があったので、「勝てる」と思った時に力むのではなく、そのまま自分のプレーを出せたのかと思います。

卓レポ マッチポイントを取った5ゲーム目を落として、6ゲーム目も比較的簡単に落として、流れが良くなかったと感じましたが、その時の心境は?

宇田 3対1の10-8の時は、普通だったら「あと1本」って思うんですけど、なぜかあの時はマッチポイントを取った感覚になりませんでした。それで、ロングサービスを2本出してミスしたんですけど、自分の中では勝負をしにいったミスだったので、まくられた(逆転された)のはもちろん痛かったですけど、気持ち的には勝負をしにいったから仕方がないと気持ちを切り替えられました。
 6ゲーム目は、前のゲームでまくられちゃったので、そんなに簡単にうまくはいかないという感じでしたね。でも、そのゲームを取られてもまだ3対3で、最後のゲームが残っているので、心のどこかに余裕は少しあったのかなと思います。そこでやっと同点になると考えていたので、6ゲーム目で(スコアを)少し離されて取られたことに関してはそこまでネガティブになることはありませんでした。

 次回は、引き続き、全日本決勝の模様を振り返るとともに、全日本が彼らのその後に与えた影響についても聞いた。


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(取材/まとめ=卓球レポート)

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