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ようこそ卓球 基本技術編 ⑤下回転サービス(右利き)

卓球の世界へ、ようこそ!
この特別企画では、これから卓球を始める初心者の方に向けて、押さえておきたい卓球の基本的な知識と技術を紹介していきます。初心者必見のこの特別企画で、卓球が上達するための、そして卓球をより楽しむための土台をつくってください。

今回はフォアハンドで下回転サービスを出すためのポイントを紹介しましょう。
下回転とは、ボールが進行方向とは反対方向へ戻ろうとする回転(後進回転)のことです。下回転には、「ラケットを垂直に立てて当てると下に弾む」という性質があります。
ボールに下回転をかける感覚は、いろいろな回転のサービスを身に付ける上で応用できるため、「サービスの基本」になります。
これから紹介するポイントを参考にして、ぜひ下回転サービスをマスターしましょう。

※モデルとして登場している松島輝空選手は左利きですが、この記事では、右利きの方が動作をイメージしやすいよう、左右を反転した画像を使用しています。左利きの方はこちらをご覧ください


<今回のもくじ>

・構え方
・動作の開始
・バックスイング
・スイング

構え方

●バック側のコーナー付近で、フォア側を向いて構える

 フォアハンドで下回転サービスを出すときは、バック側のコーナー付近に立って、体の正面を、相手ではなく、フォア側に向けて立ちます。このとき、スタンス(足の構え)は左足を右足よりも少し前にします。このような体勢で構えると、サービスが出しやすくなります。

●前傾姿勢で構える

 下回転サービスを出すときの構えでは、上体を前傾させることも意識しましょう。この前傾姿勢が、この後、ボールを投げ上げる動作をスムーズに行うために欠かせません。

●手首を利かせやすいグリップにする

 手首を利かせやすいグリップ(ラケットの握り)で構えることも、外せないポイントです。
 具体的には、中指・薬指・小指をラケットの柄から離してバック面側に丸め、人さし指も丸めるようにしてラケットを持ちましょう。このようなグリップで構えると手首を利かせやすくなり、ボールに下回転をかけやすくなります。

動作の開始

●ボールを16センチ以上、ほぼ垂直に投げ上げる

 サービスを出す動作は、手のひらを開いてボールを乗せ、静止させたところから開始します。ここから、ボールを16cm以上ほぼ垂直に投げ上げ、落下してくる途中を打ちます。そして、自分のコートにワンバウンドさせてから相手コートに入れましょう。

●上体を起こしながら正確に投げ上げる

 腕だけでボールを投げ上げようとすると、ボールを思い通りに投げ上げることが難しくなります。そうすると、バックスイングやスイングまで不安定になってしまいます。

 そこで、ボールを投げ上げるときは、腕だけで行うのではなく、上体を軽く起こしながら行うことを心掛けてください。上体を起こす勢いを利用すると、正確に投げ上げやすくなります。

バックスイング

●手首をひねってバックスイング

 ボールを投げ上げながら、ラケットを後ろに引いてバックスイングを取ります。手首を利かせてスイングできるよう、ラケットの先を後ろへ向けるように手首をひねってバックスイングしましょう。

 このときのラケット位置は、胸の高さあたりを保ってください。

●ラケットの面を上に向ける

 バックスイングでは、「ラケットの面を上に向ける」ことも意識してください。面を上に向けておくと、ボールの下の方をこすりやすくなります。

●右足に重心をかける

 ラケットを後ろに引きながら「右足に重心をかける」ことも、バックスイングのポイントです。左足が床から少し浮くくらい、右足に重心をかけてバックスイングすると、右足から左足への重心移動を利用してスムーズにスイングすることができます。

スイング

●手首を利かせてボールの下を強くこする

 バックスイングしたら、後ろから前にスイングして、ボールの下の方をこするように打ちます。バックスイングでひねった手首を鋭く返しながら、ボールの下を強くこすりましょう。

●打球の瞬間にだけ腕に力を入れる

 手首を利かせるために「どのタイミングで腕(肩やひじ、手首)に力を入れるか」も意識してください。
 具体的には、打球の瞬間にだけ腕に力を入れ、それ以外は腕から余計な力を抜いてリラックスさせましょう。この力を入れるタイミングを意識すると、手首をスムーズに利かせることができるので、ボールに下回転をかけやすくなります。

●重心移動を使ってスイング

 強く下回転をかけるためには、「重心移動を使う」こともポイントです。バックスイングで床から浮かせた左足を着地させながらスイングすると、右足から左足へ重心が移動し、その勢いでスムーズに鋭くスイングできるので、ボールに下回転を強くかけやすくなります。

●空振りを恐れず、上向きの面を保つ

 初心者の方に特に意識してほしいのが「上向きの面を保ってスイングする」ことです。初心者の方は、空振りを怖がって打球する直前に面を立ててしまう傾向がありますが、それではボールの下をこすることができないので下回転がかかりません。
 ボールに下回転をかける感覚は、空振りのすぐ近くにあります。空振りを怖がらず、面を上に向けたスイングでボールの下をこすることを根気よく繰り返し、ボールに下回転をかける感覚をつかんでください。

●ボールに下回転をかけることが第一

 下回転サービスを覚えるにあたっては、長さやコースはこだわらなくて構いません。これまで紹介してきたポイントを踏まえ、まずは「ボールに下回転をかける」ことを第一目標にしてください。下回転をかける感覚をつかんだら、狙い通りにコントロールできるように練習しましょう。


 次回は、ツッツキ(ボールに下回転をかける技術)を身に付けるためのポイントを分かりやすく紹介します。お楽しみに。

モデル=松島輝空(木下グループ)
まとめ=卓球レポート編集部

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