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教えて!上D <ドイツ編>
第6回「ドイツの住環境や子育て事情は?」


「卓球界の賢人」こと上田仁が、その確かな実力と見識をもとに、さまざまな質問に答える人気企画「教えて!上D(ウエディー)」が復活!昨年の8月から日本を離れ、ドイツに拠点を移した上Dが、卓球についてはもちろんのこと、ドイツやヨーロッパ各地への転戦の日々についても伝えてくれます。
 今回は、上田選手の奥様の充恵(みさと)さんにドイツでの暮らしぶりについて教えていただきました。

Q.ドイツでの暮らしぶりについて教えてください

上田選手の奥様の充恵さんに質問です。住環境や子育て事情など、ドイツでの暮らしぶりについて教えてください。(いのっち:卓球レポートスタッフ)

A.「ゴミの回収が2週間に1度しかない」ことに衝撃

 ドイツでの生活で最も驚いたことは、「ゴミの回収が2週間に1度しかない」ことです。
 分別方法についてはネットで確認していたものの、初めての回収日の前日には管理人さんから分別について指摘されてしまい、やり直すことに。上田は「うおぉぉぉー!」と奇声を発しながら何日も前のゴミ袋を開け、「俺は生まれ変わるためにドイツに来たんだーっ!」とゴミの分別をやり直していました。
 ゴミの分別が間違っていると回収してもらえないこともあるようで、その後も数回はドキドキでした。今は2週間に1度しかないゴミ回収日を考慮して買い物をしたり献立を考えたりしています。

 次に驚いたことは、家の造り、特徴です。
 ドイツの住宅には基本的にエアコン、網戸がないので夏場は蜂(ハチ)や蚊、ハエがかなりの頻度で部屋の中に入ってきてしまいます。そのため、できる限り窓を開けずに生活したいのですが、住宅の構造上、気密性に長けているので小まめに換気をしないとすぐにカビが発生してしまいます。
 そして、室内にカビが発生しやすいのにもかかわらず、ドイツでは洗濯物を外に干す習慣がありません。部屋干しの上にカビが生えやすいなんて...(泣)。
 真冬の今は換気の影響で室内でも肌寒く、フリースを着て過ごしています。こたつで過ごす日本の冬が少し恋しいです。

ドイツの夏場は日照時間が長く、夜9時半頃まで明るいそうです

冬場の日の出は8時過ぎと遅く、午後4時を回る頃には真っ暗になるそう

 
 子育ての面で感じたことは、ドイツではより「個性を尊重」するということです。
 5歳の息子は9月から幼稚園へ、2歳の娘は12月から保育園に通っていますが、服装や持ち物に決まり事がほとんどありません。可愛らしいワンピースにネックレス、イヤリングを付けての登園も、お気に入りのぬいぐるみやおもちゃを持参しての登園も全く問題なし。娘の保育に関しては、「お昼寝から起きたら電話をするからお迎えに来てね」と担任の先生に言ってもらえるほどです。
 息子は入園当初、喉がかわけばいつでも自分で水を注ぎ、お手洗いも自分のタイミングで、おやつの量も着替えの判断もすべて自分次第という環境に戸惑い、たくさん我慢をし、登園途中に「言葉がわからないから行きたくない」と道端で号泣したこともありました。当初はどうしたものかと心配でしたが、ドイツは移民、難民の受け入れが盛んなので、クラスにはさまざまな国の子供たちがいます。そのおかげか、息子はすぐに環境に慣れ、今では登園を渋ることもなくなり、大はしゃぎでお友達と雪合戦をしています。
 言葉は通じなくても、出身国をまったく気にすることなく一緒に遊ぶ子供たちの姿はとても素敵なものです。

 そして、我が家の名誉長男(上田)は、おかげさまでなんだかとても楽しそうに毎日を過ごしています(笑)。その理由を二人で考えたり考えなかったり。ドイツでの生活がいつまでかはわかりませんが、今を楽しんで過ごしていきたいと思っています。


上田仁選手への質問を募集しています!X(https://twitter.com/takurepo)でハッシュタグ「#教えて上D」を付けて、上田仁選手に教えてほしいこと、聞いてみたいことをポストしてください。 技術的なことやお悩み相談でもOKです。

(写真提供/文=上田充恵 まとめ=卓球レポート編集部)

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