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水谷隼に聞く 41 左・左のダブルス

 

 東京オリンピックの日本代表候補選手が2020年1月6日に日本卓球協会より発表された。男子団体には張本智和(木下グループ)、丹羽孝希(スヴェンソン)、水谷隼選手(木下グループ)が出場する。
 オリンピックの団体戦は、1複4単で行われ、先に3点を取ったチームが勝利する。1チームは3人で構成され、団体戦の1試合につき、各選手が出場できるのは2回までだ。仮に、張本智和をシングルスに2回起用した場合、ダブルスは水谷隼と丹羽孝希という左利きの2人がペアを組むことになる。

 左利き同士のペアは珍しいと思うが、水谷選手自身はどう感じているのか。やりにくくはないのだろうか。すると、水谷選手はこう答えた。

「僕は昔、村守実さんと、左・左でペアを組んでいました」

 そして、明るい口調で続けた。

「左・左のペアは、もちろん難しさはありますし、不利なのは間違いないんですけど、一方で、左・左でしか出せないサービス・レシーブがあります。左利きはサービス・レシーブは有利なので、左・左のペアは常に有利。そこで先手を取っていければ、強みを生かせると思います」

 過去の左利き同士のペアを挙げると、渡辺武弘/斎藤清のペアは全日本卓球選手権大会を4度制し、1988年ソウル五輪男子ダブルスに出場している(当時の五輪の種目には男子ダブルスがあり、団体戦はなかった)。海外では、2000年シドニー五輪男子ダブルス銅メダルのガシアン/シーラ(フランス)、2002年ヨーロッパ卓球選手権大会男子ダブルスベスト4のハイスター/ケーン(オランダ)という例もある。
 
 東京では、左利き同士のペアに新たな境地が拓かれるだろうか。楽しみになってきた。
 
取材=猪瀬健治 文=川合綾子
文中敬称略
※写真は2003年ジャパンオープン。左利きペンホルダーの村守実と、水谷隼

水谷隼、全日本決勝を語る

全日本史上に残る激戦になった、宇田幸矢選手(JOCエリートアカデミー/大原学園)と張本智和選手(木下グループ)の男子シングルス決勝。その攻防を、全日本を10度制した水谷隼選手(木下グループ)が圧倒的な分析力と説得力で、鮮やかに解説するスペシャル企画です。
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