現代のペンドライブ型(ペンドラ)は、裏面にラバーを貼り、シェーク攻撃型のバックハンドのように裏面打法を使うことが必須になっている。
そのオーソリティが、ダン・チウ(ドイツ)だ。強豪ドイツの中軸へと躍進を遂げたダンの正確無比なプレーは、今のペンドラが目指すスタイルの一つだ。
この特別企画では、今やペンドラにとって必須技術である裏面打法をダン・チウが解説・実演してくれる。現代版ペンドラの教科書ともいえるダン・チウの裏面打法から、レベルアップのヒントを学び取ってほしい。
第2回は、基本となる裏面打法のポイントを紹介する。
※本文の技術解説は右利きプレーヤーをモデルにしています
安定したグリップで打球することが重要
ダン・チウ 前回は、私がペンホルダーを選んだ理由や、私が考えるペンホルダーの強みや課題についてお話ししました。今回から具体的な技術を紹介していきます。初めに紹介するのは、基本の裏面打法です。この打法は、後々紹介する裏面ドライブや裏面チキータなどのベースになるので、しっかりマスターしましょう。
基本の裏面打法で重要なのは、「安定したグリップ(ラケットの握り)で打つ」ことです。具体的には、人さし指をしっかり握ります。この理由は、裏面打法は斜め上方向へスイングするため、最終的にその動きを人さし指で止める必要があるからです。そして、親指や中指、薬指も含めて、全体的にバランスよく握ることが重要です。このグリップを意識して打つことで、ボールを安定してコントロールすることができます。
基本の裏面打法を身に付ける上では、グリップに加えて、ひじや手首の位置を安定させてスイングすることも心掛けてください。ひじや手首が動きすぎて不安定になってしまうとスイングが安定せず、したがって打球も安定しません。全体(グリップやひじ、手首)を通して、シンプルで安定した動きを心掛けてください。
基本の裏面打法
基本の裏面打法をマスターするための最も重要なポイントとして、グリップを挙げたダン・チウ。ダン・チウが話してくれたポイントに加え、打球の瞬間にだけグリップに力を入れ、それ以外は指や手首、腕から余計な力を抜いてリラックスさせることも心掛けたいポイントだ。
スイングの動作を見ていくと、まず、わきを空けてひじを体から離し、ラケットを胸の前あたりに構えて打球準備しているところを参考にしてほしい。このとき、打球面は軽くかぶせておこう。
このように準備したら、準備で曲げたひじを軽く伸ばしながらラケットを斜め上へ振り出して打球することが基本の裏面打法のスイングの要領だ。ダン・チウが言うように、ひじや手首を動かしすぎないよう注意し、ボールを強くはじいたりこすったりするのではなく、ボールの正面より少し上の方を軽く押すイメージで打球しよう。
ボールを打つときは、ボールのバウンドが頂点に到達する前あたりを狙うことが、リズムよく打球するコツだ。
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(取材/まとめ=卓球レポート)




