世界卓球2026ロンドンが、イギリスのカッパー・ボックス・アリーナとOVO・アリーナ・ウェンブリーで4月28日〜5月10日にかけて開催される。
4月28日〜5月3日にかけて行われた予選リーグのステージ1A、ステージ1Bが終了し、ステージ2の決勝トーナメントに進む32チームが決定。5月4日から決勝トーナメントがスタートした。
最終日となる大会13日目の5月10日は男子団体決勝が行われ、中国が日本を3対0で下し、2001年大阪大会から続く連覇を12に伸ばした。
【詳しい試合方式や組み合わせは、男子団体の見どころ、女子団体の見どころをチェック】
▼男子団体決勝
中国 3-0 日本
○梁靖崑 3(-8,-4,9,11,8)2 張本智和
○王楚欽 3(-8,10,2,9)1 松島輝空
○林詩棟 3(9,5,-7,9)1 戸上隼輔
王楚欽 - 張本智和
梁靖崑 - 松島輝空
男子団体決勝は、2016年クアラルンプール大会以来、10年ぶりに日本対中国のカードになった。
12連覇を目指す中国は、エースの王楚欽と、準決勝のフランス戦3番で劇的なしぶとさを見せた梁靖崑を2点起用し、3番に林詩棟を置くオーダーを組んできた。
対する日本はこれまで同様、張本智和と松島輝空をを2点使いし、3番に戸上隼輔を据えるオーダーで王者に挑む。
満員の会場の大半が中国のサポーターというアウェーの中、始まったトップの張本対梁靖崑は、第1ゲーム、張本が出足悪く1-5と梁靖崑にリードを許すが、徐々に持ち味のバックハンドで押し込んで優勢に立つと、バックストレートを効果的に使って第1ゲームを先取する。第2ゲームも張本のバックハンドの勢いは止まらず、4本で梁靖崑を圧倒して先制点に王手をかける。
張本に圧倒されて後手後手に回っている梁靖崑の様子から、これはこのまま張本が先制かと思われたが、第3ゲームから、昨日のフランス戦でも開演された梁靖崑劇場の幕が開く。
第3ゲームは、互いが相手が仕掛けてきたチキータやドライブのカウンターを取ろうとストップ対ストップの展開が多くなるが、梁靖崑が粘り強く台上から張本のプレーに対応して競り勝つと、第4ゲームも張本のバックハンドに押されながらも要所で張本のミスを誘って得点を拾い、ジュースの競り合いを物にして2対2に追い付く。
このまま逆転を許すわけにはいかない張本は第5ゲーム、フォアハンドでの手数を多くしてラストスパートをかけ、8-3と梁靖崑を引き離すが、フォアハンドのミスが続いて8-5と差が詰まったところで満を持してタイムアウト。このタイムアウトを機に引き離したかった張本だが、タイムアウト明けから梁靖崑の緩急に対して、らしくないバックハンドのミスが続き、5連続失点で梁靖崑にマッチポイントを握られてしまう。ここで踏ん張りたかった張本だが、梁靖崑のチキータに対するバックハンドがネットにかかり、万事休す。梁靖崑がフランス戦に続き、執念の逆転勝利で中国に先制点をもたらす。
2番は松島対王楚欽。松島はこれまで王楚欽に対して2勝5敗と負け越してはいるが、そもそも王楚欽を相手に2勝している選手が少ないため、王楚欽にとっては怖い存在だ。相手が中国のエースとはいえ、日本の巻き返しに期待がかかる一戦だったが、王楚欽がここぞで得点を渡さない強さを見せる。
第1ゲームは、臆せずロングサービスを出して両ハンドを振る松島が取るが、ジュースにもつれた第2ゲームは松島のサービスの配球を読んだ王楚欽が強烈なチキータを放ってタイに追い付くと、第3ゲームは松島を圧倒して王手をかける。
第4ゲームは、松島の果敢な両ハンドに終盤まで競り合うが、9-9で押すようなフリックで深いコースを突き、松島のミスを誘ってマッチポイントを握ると、最後は松島のショートサービスを読んでストップをきっちり止め、松島のストップがネットにかかってゲームセット。ここぞの強打と読みで王楚欽が怖い松島を退け、中国が世界一に王手をかける。
王手をかけられた日本は、3番の戸上で巻き返しを図る。一方、ここで決めたい中国は、林詩棟に決勝点を託す。
ここまでよもやの4敗を喫し、試練の時を過ごしている林詩棟だが、第1ゲームの序盤から持ち味の高速バックハンドに加えて足を使ったフォアハンドで戸上に打ち勝ち、9-3とリードする。しかし、ここから戸上がしっかり攻めて10-8と追い上げたところで、中国が早くもタイムアウトを取る。このタイムアウトを機に、9本で第1ゲームを競り勝った林詩棟は、第2ゲームも高速バックハンドとチキータで戸上を押し込み、連取する。
一方、ゲームを奪うまでには至っていないが、今大会で最も本来の切れ味に近いプレーを見せている戸上は、果敢な両ハンドで攻めて第3ゲームを奪い返す。
このまま連続でゲームを奪って最終ゲームに持ち込みたい戸上は、第4ゲームも終盤まで林詩棟と互角に打ち合って競り合うが、9-9で林詩棟がラリーで打ち勝ってチャンピオンシップポイントを握ると、最後は鮮やかなバックハンドカウンターで戸上を振り切り、中国が7連覇を達成した。
予選リーグでの2敗によって、12連覇が不安視された中国だが、終わってみれば、やはり中国は強かった。林詩棟が1点目から拳を突き上げて咆哮する姿が象徴するように、敗戦によってプライドをかなぐり捨てた中国が一丸となってトーナメントを勝ち上がっていく様子は、これまでの中国には見られないものだった。世界卓球100周年という節目に、新たに向かっていく力を得てたどり着いた中国の12連覇の偉業には、ただただ敬服するばかりだ。
一方、日本は1番の張本が取っていればという試合だったが、中国の気迫に押し切られた。惜しくも世界一には届かなかったが、これからの未来に大きな期待を抱かせる試合を見せてくれた日本男子とスタッフにも最大級の賛辞を贈って、13日間にわたる現地速報を締めくくりたい。
■男子団体決勝トーナメントの最終結果
卓レポXでは世界卓球2026ロンドンの速報を現地からお届けします。お楽しみに!
(まとめ=卓球レポート)




