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全日本実業団卓球選手権大会 ~男子は、ファーストが悲願の初優勝~


 第76回全日本実業団卓球選手権大会が、7月30〜8月2日まで、福井県福井市のセーレン・ドリームアリーナ(福井県営体育館)で開催。同大会は、全国の企業や市役所の卓球部の日本一を決める大会だ。

 大会最終日は男子団体の準決勝から決勝までが行われ、ファースト(千葉)が初優勝を果たした。

【優勝 ファースト】

ついに悲願成就!

頼れるアニキ・高木和は決勝トップで先制点

新加入ながら頼もしい安定感を見せた田中。宇田とのエース対決を制し、咆哮

田中(右)/小林は勝利に大きく貢献

ケンタが大逆転で宙を舞う

応援団のもとで歓喜の円陣ローリング!


▼男子団体準決勝の結果
協和キリン 3-2 日の出医療福祉グループ  
○松平賢二 6,8,-8,9 五十嵐
○宇田 -9,9,-13,9,11 松下
○渡辺/宇田 7,9 松下/西
 濵田 - 西
 宮川 - 馬渡

ファースト 3-1 ケアリッツ・テクノロジーズ
○田中 -6,8,8,2 龍崎  
 高木和 -8,4,6,-10,-5 谷垣○
○田中/小林 6,-8,7 谷垣/沼村
○松平健太 5,8,9 沼村  
 小林 - 及川

 
▼男子団体決勝の結果
ファースト 3-2 協和キリン
 
○高木和 4,9,7 松平賢二
○田中 11,-11,13,10 宇田  
 田中/小林 -8,-9 渡辺/宇田○  
 小林 -9,2,-3,7,-8 濵田○
○松平健太 -7,-8,10,7,13 宮川

 
 昨年と同じカードになった協和キリン対ファーストの決勝は、昨年同様、ラストまでもつれる大激戦になった。
 1番の高木和対松平賢二選手兼監督の青森山田OB対決は、じっくりと打ち合って焦りを誘った高木和が先輩の貫禄を見せて後輩の松平をストレートで下し、ファーストが幸先良く先制する。
 2番の田中宇田のエース対決は、全てのゲームがジュースという見応えのある競り合いになるが、サービスの配球やレシーブの待ちでほんのわずかに上回った田中が選考会に次いで宇田を振り切り、ファーストが初優勝に王手をかける。
 3番で一気に決めたいファーストは、田中と2024年全日本ダブルス王者の実績を持つ小林のペアに決勝点を託す。しかし、連覇のかかる決勝であきらめるわけにはいかない協和キリンは、渡辺/宇田が集中力の高いプレーでファーストペアを押し込み、1点を奪い返す。
 2台進行で行われた4番、5番は、先に4番で小林が濵田との愛工大名電OB対決にゲームオールで敗れて協和キリンがタイに追い付き、優勝の行方はラストの松平健太対宮川に委ねられた。
 この試合、序盤は宮川に優勢に進められて2ゲームを連取され、王手をかけて押せ押せだったはずのファーストは一転して窮地に追い込まれる。宮川に対して、打てばカウンターを決められ、つなげば両ハンドで押される後手後手の展開から抜け出せない様子から、さすがの松平も盛り返すのは厳しいかと思われたが、「わざとゆっくりなボールを送ることで自分に時間の余裕ができた」という松平が緩急をうまく使って第3ゲームをジュースでもぎ取ると、第4ゲームも奪って勝負は最終ゲームへ。
 最終ゲームは松平のテクニックと宮川の気迫みなぎる攻めがぶつかりあって一進一退で進み、ジュースを繰り返しながらもつれるが、松平が14-13とチャンピオンシップポイントを握ったところで、松平の甘くなったレシーブをフォアハンドで決めにいった宮川のボールがほんのわずかにコートをそれ、激闘にピリオド。
 2024年は決勝でリコーに敗れ、昨年は決勝で協和キリンに敗れたファーストが、決勝進出三度目にして、ついに悲願の初優勝を成し遂げた。

■ファースト・濱野浩監督のコメント
 ずっとこの目標のためにやってきました。ようやく優勝することができて本当に嬉しいです。みんなで勝ち取った優勝で、ベテランと若い選手が融合して、最後はキャプテンの健太(松平)が大逆転で締めてくれたので、本当にありがとうしか言えません。
(決勝はダブルス以降、雲行きが怪しくなったが)最後まで健太を信じていたので、あきらめないで一緒に戦いました。
 今までダブルスが勝てなかったのですが、(田中が新加入し)準決勝で勝つことができました。決勝では負けてしまいましたが、一人一人が1点ずつ取って勝つことができました。選手みんなが頑張ってくれて本当にありがとうとしか言いようがないですし、私だけの満足で終わらせないよう、次の大会もまた頑張っていきたいと思います。最後、健太の涙が見られてうれしかったですね。
 大勢の応援も原動力になりました。本当に苦しい戦いがたくさんありましたが、応援しにきてくれた社員やメーカーの方と一緒に戦えたからこそ、勝ち取れた優勝だと思うので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。

■ファースト・松平健太主将のコメント
(5番の)僕の試合が0対2スタートで、4番の小林もずっとリードされていたので、「また2位かよ」というのは頭をよぎりましたが、小林が踏ん張っていて、僕も3ゲーム目を取ることができれば逆転できるかもしれないというのは自分の中にあったので、最後まであきらめずに戦えたことが優勝につながったと思います。 
(逆転できた要因として)強く打ったら速く返ってきて時間の余裕が全然なかったので、強く打てるボールをわざとゆっくり送るなど、両ハンドで緩急をうまく使うことによって僕自身も時間に余裕ができました。時間をうまくつくれたということと、サービスの配球を、相手のバック前やバック側へのロングサービスを中心に変えました。
 前半で田中がエース対決で勝ってくれて2対0でリードできたのは大きかったですし、新戦力の加入は力になりましたね。小林もまだ2年目で、その中で卓さん(高木和)やジンタク(神)のベテラン勢が要所要所で仕事をしてくれて、本当にバランスの良いチームだったと思います。
(優勝を決めて感極まったときの心境は)やっぱりファーストに入って「全日本実業団優勝」というのが一番の目標でしたし、そのために頑張ってきたというのもありました。僕も(現役生活は)もう長くはないので、役目を果たせたという思いで本当に嬉しかったですね。


【2位 協和キリン】

惜しくも連覇ならず。来年のリベンジを期しているだろう

エースとして単複に奮闘した宇田

粘り強いプレーで貴重な勝ち星を重ねた濵田

渾身のプレーで攻めた宮川だが、わずかに届かず


【3位 ケアリッツ・テクノロジーズ

強豪を連破して表彰台

優勝したファーストに一矢報いた谷垣


【3位 日の出医療福祉グループ

前回に続いて準決勝進出

単複で活躍した松下(奥)/西

 
 ルーキーの濵田を加え、戦力に厚みを増して連覇に臨んだ協和キリンだったが、大激闘の末、ファーストに昨年のリベンジを許した。
 その決勝では、前半で0対2とされる苦しい展開から逆にファーストを追い詰めた底力はさすがだったが、最後は宮川が松平の鬼気迫る粘りとテクニックに土俵を割られ、連覇までほんのわずかに届かなかった。

 全日本4強の谷垣と、2021年全日本王者の及川の加入で戦力が大幅アップしたケアリッツ・テクノロジーズが3位。ファースト戦では谷垣が高木和を下して前半を1対1で折り返したが、要のダブルスを競り負け、決勝進出はならなかった。
 もう一方の3位は、前回に続いて日の出医療福祉グループ。エースの松下、新加入の西を軸に勝ち上がったが、協和キリンとの準決勝では松下が宇田とのハイレベルなエース対決にゲームオールジュースで敗れ、万事休した。

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詳しい記録はこちらから
日本卓球協会内大会サイト:https://jtta.or.jp/tour/35606

(取材=卓球レポート)



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